世界6,000店舗を展開する「ダイソー」の決算早期化、業務効率化、 経営情報の可視化を実現するグループ会計基盤を構築
~ 飛躍的な事業拡大を「Biz∫」 で支える ~
目次
導入前の課題と効果
お客様の課題
- 決算の早期化
- 基幹業務の効率化
- 経営の高度化
- グローバル展開 を視野に入れたレガシーシステム刷新、内部統制強化
導入効果
- 決算にかかる日数を約1ヶ月から10日に大幅短縮
- 会計業務にかかる時間を約50%削減、残業を抑制
- 迅速な管理会計データ収集・分析基盤の構築
- フロントデータを一元管理する会計システム基盤とワークフローによりガバナンス強化
<取材先ご担当者様>
財務経理本部 経理部 部長 佐々木 章弘様
財務経理本部 経理部経理課 課長 森田 佳奈絵様
情報システム部 システム開発課 担当課長 小田 智規様
「Biz∫」の導入経緯と選定理由
― このたびの会計システム再構築の経緯を教えてください。
佐々木様
月次締めの遅延が常態化していたことが主な理由です。 新システム導入前は月次締めに約1ヶ月かかっており、予実の把握や業績に基づいた人事評価が難しく、またタイムリーな財務分析が行えなかったため、経営層から早急に対策を講じるよう指示を受けていました。また、現場では手作業でのオペレーションが多く、煩雑で非効率な業務フローとなっており、全社の基幹システム全体の刷新プロジェクトを通して、会計領域においては決算早期化、業務効率化を実現し、管理会計高度化のためのグループ共通経営基盤が求められていました。
小田様
システム面で課題だったのは、当社が取り扱う膨大なデータ量です。国内店舗は3,000店舗超、取り扱いアイテム数70,000点を超えるデータ規模は、日本の小売業様の中でも突出しているのではないでしょうか。 ここ数年は、事業拡大に伴い店舗数や商品アイテム数が急増しています。 従前の会計システムはスクラッチ開発と相次ぐ機能追加で20年以上刷新することなく使ってきたものだったので、グローバル展開 を見据えた体制の構築など将来を展望すると、会計システム再構築は必然だったと思います。
― 目指したゴールについてお聞かせください。
佐々木様
決算の早期化については、制度会計で翌月10営業日、管理会計で翌月5営業日という目標を掲げました。 また、全社共通の会計システム基盤を構築することで内部統制強化を図ることと、経営の迅速な意思決定に資する経営管理情報提供が行える環境の構築をゴールとしました。
― 「Biz∫」の採用に至った理由を教えてください。
小田様
当社の取り扱いデータ量に対応できるパッケージ製品は限られていたため、RFPの段階でご提案をいただいた会社は数社に絞られました。
Biz∫を採用した3つのポイントは次のとおりです。
1つ目は、開発実行基盤を有しており、アプリケーションモジュールも当該基盤の上に構築されているため、不足機能の追加開発が容易だと判断したこと。
2つ目は、ERP統合パッケージのため、購買モジュールを有し会計システムへの連携がスムーズであることです。他社比較において、購買モジュールをパッケージ内に保有しているパッケージは無く、Biz∫の優位性を感じました。
3つ目に、NTTデータ イントラマート社の「intra-mart」のワークフロー機能やポータル機能が標準のパッケージ内に搭載されていることです。
佐々木様
同業である大手小売業でのBiz∫の実績が決め手となりました。 周辺システム連携についても実績多数であったこと、基幹業務系や在庫管理といった物流系システムや、POSなどフロントシステムとの連携を柔軟に図れる点を高く評価しました。
― NTTデータ関西をベンダーとして選定された理由を教えてください。
佐々木様
会計パッケージの導入実績、サポート体制、コスト面、業務効率性という観点で一番評価が高かったからです。製品のデモンストレーションや面談を通じて、当社の課題に正面から向き合い最善策を提案しようとする姿勢が伝わってきましたね。 プロジェクトがスタートしてからも誠実で親身な対応は変わることなく、NTTデータ関西に依頼して良かったと実感しました。
導入プロジェクト
― 2017年11月に要件定義をスタートし、2019年9月に稼働されました。Biz∫導入プロジェクトについてお聞かせください。
小田様
基幹業務システムの刷新を同時に進めていたため、本プロジェクトは、他のベンダーが開発する物流システムやフロントシステム刷新プロジェクトと連携して進めました。 会計システム領域はBiz∫をベースに、当社固有の機能要件についてカスタマイズを実施しました。経費購買業務はBiz∫のサブシステムを実装し、固定資産管理はBiz∫との連携実績のあるパッケージ「ProPlus」を採用するなど、Biz∫と連携システムを組み合わせて構築しました。
佐々木様
苦労した点は、プロジェクトに対応できる時間が限られていたことです。通常業務に加え、基幹構築プロジェクトにも参加していたため関係者との日程調整など大変でした。社内での開発要件の認識の食い違いも頻発し対応に奔走しました。
― NTTデータ関西がプロジェクトを手厚くフォローアップしたと伺いました。
小田様
導入からシステム稼働まで一貫してNTTデータ関西に全幅の信頼を置いて任せることができました。 データ連携やマスタ連携において精度があがらず会計データの取り込みエラーが多発したこともありましたが、NTTデータ関西が都度対応してくれました。また、当社の本社広島に常駐する開発体制でプロジェクトを支援してくれたため、コミュニケーション面もとてもスムーズでした。 システム導入だけではなく、当社の業務に寄り添った対応に本当に感謝しております。
導入の成果
― 「Biz∫」導入の成果についてお聞かせください。
佐々木様
決算早期化の目標であった翌月10営業日を実現できました。 会計業務の効率化についても、起票が楽になり手作業が大幅に減ったため、残業時間が削減できました。導入前に比べて業務時間が50%程度に抑えられたと思います。 管理会計については、翌月10営業日の経営層への確報提出が可能になり、全社共通の基盤ができたことでガバナンスも強化されました。 帳簿を電子保存することによりペーパーレス化につながりました。
小田様
スクラッチ開発のシステムから脱却し、パッケージに業務を合わせられたことが一番の成果だと思います。大手企業でも導入されているパッケージを利用していることでの信頼感も大きいですね。システムと業務の両方に精通しているNTTデータグループだからこそ安心して任せられますね。
今後の展望
― 今後のご計画についてお聞かせください。
佐々木様
更なる決算早期化を目指し、翌月5日を目標に、財務会計と管理会計の精度向上に取り組みます。そのためにも、Biz∫のさまざまな機能を使いこなして更なる業務効率化を図りたいです。
パートナーからの一言
大創産業様の業務に寄り添えたのは、経理部様、情報システム部様、関連部門の皆様の多大なご協力のお蔭です。会計領域の広範囲にわたる業務について、我々が理解できるように何度も丁寧に教えてくださいました。基幹システムの一斉刷新だったため、通常業務と複数プロジェクトが重なり、大変お忙しい合間を縫って対応いただきました。大創産業様の課題を踏まえ、Biz∫を中心とした複数のソリューションを組み合わせることで、標準化、効率化を徹底しました。 コロナ禍でDXが注目される中、システムに求められる要件も変化しています。Biz∫の機能やソリューション連携を強化し、最大限活用していただけるよう努めます。
(株式会社NTTデータ関西)
企業紹介
株式会社大創産業
100円ショップの先駆者であり、最大手の「DAISO/ダイソー」ブランドは日本を含めた世界25の国と地域で約6,000店舗を展開しています。取り扱いアイテムは約8万種類、月に800アイテムを超える新商品を開発しており、生活に必要な様々な商品だけでなく、アイデア商品を取り揃えています。
自社開発商品が約9割と、常にお客さまのニーズに合わせて商品開発を行っています。
https://www.daiso-sangyo.co.jp/
※本事例に記載の情報は、2021年8月時点のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。
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